何故期限までに仕事が終わらないのか?タスク管理の落とし穴

  • 意外と時間がかかってしまって、期限までに仕事が終わらない
  • タスクの見積もりが上手くできない

このような悩みに答えます。

仕事をこなすにあたっては、まず作業内容を確認します。同時に量を把握し、それにかかる時間を計算し、その期限を気にしながら取り組んでいくのが普通の流れです。

しかし、この時「思ったより早く終わった」ことはあまりなくて「思ったより時間がかかってギリギリだった」「時間がかかりすぎて間に合わなかった」ことの方が多い、という経験はないでしょうか?

この記事では、この見積もりの際に陥る罠について考えたいと思います。

タスクの見積もりにおける想定外

タスク

おさらいですが、仕事を進めていくにあたっては以下の順でその業務内容を把握します。

  • タスク内容の確認
  • それにかかる時間の見積もり
  • 納期を見ながら作業

しかし、ここで見積もりを誤ると結果としてより多くの時間を消費してしまうことになり、納期に間に合わない危険が生じます。

私はこれまでの経験上、以下の2つの計算間違い(想定外)がタスクをこなす時間に影響していると思いました。

  • タスクの内容:想定外の事前準備
  • タスクの時間:効率の過大評価

順に説明します。

1、タスクの内容:想定外の事前準備

タスクの量を見積もるにあたり、それを直接関係する作業だけを対象として計算すると、想定外の事前準備の存在に時間を食われるため、時間のロスに繋がります。

私の遭遇した具体例でいうと、ある研究に関するレポートをまとめる作業を行っていました。作業内容は条件に該当するレポートを集めることと、それを読み込み内容をまとめること。

大体これぐらいかな、と作業内容を確認して、いざ始めてみると全然予定通りに進まない。

この時の原因は「対象となるレポートが探せない、誤りが多い」ことでした。

その時の検索対象は社内文書なのですが、ネットワーク上に保管されているとばかり思っていたらそのリンクがぐちゃぐちゃだったり、いざ見つけたと思ったら急に重くなって再起動、とか。

そしていざ内容を確認してみると数値が合っていない、記載内容に誤りがある、などの不具合が大量発生し、その確認と是正に多くの時間を費やす羽目になってしまいました。

解決方法は「見積もる前にちょっと触る」

この不具合は、実際にその文書を見てみないことには明らかになりませんでした。

「こういう感じで保存されているだろう」という予断がありましたし、大量の誤記についてはまさかあるとも思っていませんでした。

事前に全ての存在を把握することは難しいので、やはり全体の数%だけでも少し早めに取り組んでみるのがいいのではないかと改めて思いました。

「作業内容の見積もり」⇒「試しにちょっと取り組む」⇒「内容の確定、量の見積もり」

という流れだと無駄がないのかも知れません。

2、タスクの時間:効率の過大評価

「この業務なら、これぐらいの時間で終わるだろう」という時間の見積もりですが、これを計算する際、多くの場合で自分や自分の環境における情報処理能力を過大評価しています。

自分を100%集中できる状態に持っていくことはもちろん必要です。

しかし実際は、こまめに話しかけてくる上司や同僚に作業を中断されてしまっていたり、会議や雑用で長時間まとめて取り組めない等、環境的にベストとは言えない状態で業務を行っている方もいるのではないでしょうか。

加えて在宅勤務の方は物理的な環境(オフィス家具や空調)が最適なものではなかったり、仕事が生活圏と近すぎることでリズムが作りにくかったり、ということがあるかもしれません。

このような状況では「当初の見積もりよりも進捗が遅い」、となってしまうのは仕方がないと思います。上述したような想定外のタスクが入ってきたりすると尚更です。

解決方法は「1.5倍の時間を見積もる」

これは単純に「かかる時間を多めに見ておく」ことが間違いのない解決方法です。

そして多めというのは、恐らく2割では足りません。5割ぐらいは見ておきたいところ。

私のイメージだと2割と言うのは「その作業がスムーズに進んでいる場合、その作業効率の低下分だけの補正」になるのですが、それに加えて「効率が悪いが故にミスも増える」「効率が悪くて焦ったりイライラして余計効率が落ちる」ことなども考えたいです。

もちろん追い込まれて集中力が増す方もいると思うので、その辺りは5割を基準として加減していけばいいのかなと。

まとめ

まとめ

作業効率が悪く、それに気づくと急に焦りが生まれます。

「あれ、このペースだと間に合わないぞ、、、」となり、私の場合頭の中で必死に業務のラップタイムの計算が始まり、想定終了時間の計算も頻繁に行われるようになります。

それが余計に作業効率を下げることに繋がることはわかっているつもりなのですがやめられません。

いずれにせよ、焦ってしまっては全てが上手くいかなくなるので、業務における想定外は事前に把握した上でタスクに取り掛かるようにしましょう。

振り返ると、時間の見積もりを間違えてしまう原因は以下の2つです。

  1. タスクの内容:想定外の事前準備
  2. タスクの時間:効率の過大評価

そしてこれらが生じないようにする対策は、以下の2点に気をつけることです。

  1. タスクの内容:見積もる前にちょっと触って実際の量を把握
  2. タスクの時間:1.5倍の時間を見積もる

参考になれば幸いです。