後輩指導の重要ポイントとは?【成功体験から語る】

記事をご覧いただきありがとうございます。
サラリーマンを10数年やってます、こてつと申します。

この記事では、以下のような悩みに対する解決策を示します。

  • 初めて後輩、部下が出来た。どう指導していいか分からない。
  • 後輩とのコミュニケーションの取り方が難しい。

私はもうサラリーマン歴が10数年。今の部署に異動してきて5年ほどが経過しました。

今では自分で直接手を動かすというよりも、研究方針を立てたら実際の業務は後輩社員たちに動いてもらう、というパターンが圧倒的に増えました。そのため、後輩社員の指導はとても重要です。また、それは大変気を遣います。

私についてくれている若手社員はとても優秀で、この一年でたくさんの仕事を覚え、日々成長してくれています。あと何年一緒に働けるかは分かりませんが、どこに出しても恥ずかしくない子に育ってくれました。

この記事では、後輩がそのように育ってくれたことが多少なりとも「私の指導の賜物」だとした時に、「今思い返せば、このやり方は効果的だったかもなぁ」と思ういくつかの指導方針について振り返ります。

この記事を読めば、指示待ちではなく能動的に動き、しかも先輩をなめるでもなくいい感じの距離感で指示が出せる後輩の育成が可能になります。

後輩は「『指導』4割+『育ってもらう』6割」

育つ

ここでは新入社員や、新たにチームに加わった若手社員に仕事を教えることを想定しています。

基本的な考え方として、最初に基礎をみっちり叩き込んで、あとは本人のやる気に沿って育ってもらうのがいいのではないかと考えています。

仕事を始めるにあたっては、最初は何も分からないので手取り足取り指導して、一人で一通りのことが出来るように基礎的なことをじっくり伝えます。その過程で、その先の応用の部分として自分の仕事を一部見せたりもします。

「次はこんなことが待ってるよ」ということを感じてもらい、その先を覚えようとするかどうかを見極める意味合いもあります。

指導期間が10あるとしたら、最初の3はしっかり教えて、その後は放置して教えた仕事を自分のものとして咀嚼してもらいながら育ってもらいます。残りの7の期間のうち、自分の仕事を見せつつ、トータルで1ぐらいの分を指導にあてる感じです。

私が実践した後輩の指導方針は以下のようなものです。

  • 最初はみっちり教える
  • 本人の感覚を大切にしてもらい、話を聞く
  • 課題を伝えて、計画を立てる作業も取り組んでもらう
  • プライベートの時間は共有しない

順に説明していきます。

後輩指導のポイント①最初はみっちり教える

教える

最初は少なくても「一人で完遂できるまとまった業務」を

上段で述べましたが、最初に基礎をしっかり叩き込むことが重要です。

ここでは個別の実験主義や技術的なことだけではなく、自分たちの仕事の進め方や、分からない時にどうするかなどを含めて、自分一人でまとまった業務をこなせるように一通りの基本を教えます。

同じ操作を教える際にも、3回は横に着く

一度の指導で完璧に仕事を覚えてもらうために、一つの操作で3回は横について指導します。

1回目は「見せる」。この時にメモを取るクセをつけさせたり、自分がそのあと実践する前提、アウトプット前提で見ることでインプットの効率が高まること等も含めて伝えます。

2回目は「やらせてみる」。本人にはこの2回目で覚えるよう伝えます。実際は1回見ただけではなかなか覚えられないので、終わった後にフィードバックをするようにします。

そして3回目は再度「やらせてみる」。ここで身に付けばOKですし、またこの3回目までの指導はそんなに間を開けずに実施します。1回目や2回目の見学及び実践で得られた感覚が新しいうちに、次の回を設けた方が定着率が上がるからです。

まだ不十分であれば同じようにフィードバック、そして再チャレンジを繰り返します。ですが概ね3回目までで一通り任せられるようになります。

後輩指導のポイント②本人の感覚を大切に、話を聞く

話を聞く

基礎を教えたら、任せられる一通りの仕事を託しながら少しずつ出来ることを広げていきます。この時、完璧にできてから次を渡すのではなく、多少飲み込み切れないぐらいのところでドンドン次を渡していく感じでいいと思います。

現状に落ち着くのではなく、常に新しい刺激があったり、常に覚えなければいけない課題がある状態を意識すればいいでしょう。勿論本当にヤバいところでのサポートは必要です。

そして、仕事において感じたことを大切にしてもらい、気になることがあれば何でも話してもらうように気にかけておくべきだと思います。

それは例えば、「こっちのやり方の方がいいんじゃないか」とか「この手技だけなぜか覚えにくい」とか、何でもいいです。小さなことでも伝えてもらうクセをつけておくことと、それを「小さなこと」として流さないクセをつけるという意味で両者にとって大切なやりとりです。

このやり取りはいずれ、「この結果、いつもと何かが違うんですよね・・・」という違和感を共有できる関係を築くための土台となります。この「上手く説明できない違和感」は、将来的に実験的に問題が生じた場合、その解決のためのヒントや取っ掛かりとして機能することがあり、極めて重要な情報となりえます。

些細なことでも言い合える関係性を作る最初の1歩ですので、侮ってはいけません。

後輩指導のポイント③課題を伝えて、計画も考えてもらう

計画

仕事を覚え始めて最初の頃は、ただ指示だけを一方的に伝えて、それに従ってもらうことになります。しかしある程度仕事を覚えてきた段階で、その計画を立てる所から積極的に情報を共有するようにしました。

相手が新入社員でプロジェクト全体の大きな方針についてまで考えが及ばない可能性もあります。また、派遣社員が相手だと共有できない情報があることもありますが、基本的に可能な範囲で(たまにそれを超えた範囲で)、情報は積極的に出します。

そして、今の課題や、今度検討しなきゃいけない課題を共有したりします。

「アイデア浮かんだら教えてよ」という感じで、検討中でも出します。

その目的は以下の2点です。

課題解決のアプローチを学んでもらう

プロジェクトの課題を抽出するところから、具体的な研究プランに落とし込むところまでをリアルタイムで伝えることで、その大変さや自分の今の作業の背景を想像するようになるかもしれないという期待があります。

小学生の時の社会科見学で見たり食べたりした製品は、その後しばらくスーパーで気にかけていましたし、また好きになったりもしました。あれに近いかもしれないと思っています。

上の仕事や目線を感じてもらう

自分が若手社員の時に感じていたのですが「あの人全然実験しないな」と思う先輩社員がいました。実はその人はあらゆる戦略を練る人で、実験はそこそこかもしれないけどめちゃくちゃ頭を使っている人であった可能性もあるわけです。

月日が経ち、今となっては私が、自分が実験をするより周りの実験のためのネタを仕込む日々を過ごしています。そこでふと、昔の私が感じたように私のことを見ている若手社員がいるかもしれないなと思うようになりました。

上の人の目線を早めに感じてもらうことにデメリットはないと思います。その方が早く上に上がれるかもしれないし。なのでこのあたりは積極的に共有するようにしています。

後輩指導のポイント④プライベートの時間は共有しない

プライベート

最後に業務外の注意点ですが、プライベート、つまり業務時間外ではつるまないことに気をつけました。今となってはいずれにせよ難しいですが、仕事の後に飲みに連れていくとか、同じ社内のサークルに参加すると言った活動は全て避けました。

この目的は一つ、オンとオフ、仕事とプライベートの境界をハッキリさせるためです。仕事で指導をする立場と指導を受ける立場ですので、時にはキツイことや注意することが必要な時もありますが、その時にプライベートでの付き合いが邪魔をする場合があるからです。

私が若手の時にそうだったのですが、当時ついていた先輩はしょっちゅう飲みにつれていってくれました。その結果先輩とは非常に仲良くなれたのですが、私自身、先輩との距離感を見失ってしまいました。

親しくなりすぎてしまい、仕事でもその感じ(馴れ馴れしさが度を越えていた??)でいったところキレられるという、私からすると理不尽極まりない経験をしました。やはり仕事で直接関係する先輩後輩は、プライベートでの絡みは最小限にした方が無難です。

私は今ついている後輩が着任して以降、一度も個別に飲みに行ったことがありません。コロナ禍の前でも保育園のお迎えが週の半分はありましたし、基本的に社内のオフィシャルな飲み会以外はほぼ参加できない状況でしたので、、、。

もうちょっと距離縮めるようにした方がいいのかな?と迷ったりもしましたが、仕事での関係は仕事上で作ることを心がけています。

まとめ

まとめ

この記事では、後輩に指導する際の方法についてまとめました。ポイントを再渇すると以下の4点です。

  • 最初はみっちり教える
  • 本人の感覚を大切にしてもらい、話を聞く
  • 課題を伝えて、計画を立てる作業も取り組んでもらう
  • プライベートの時間は共有しない

後輩には程よい裁量と、程よい緊張感、そして気兼ねなく思ったことを伝えられる自由な雰囲気を与えてあげたいなと思います。そしてすくすく育って早く助けて欲しい。

参考になれば幸いです。