ここ半年ほどのスランプで、すっかり「自己肯定感の低いやつ」に成り下がっていた私ですが、海外出張に来てそんな自分を客観的に振り返るきっかけを得ることができました。
簡単に言うと、自分が至らない点に目を向け過ぎていて、自分を環境に合わせようとし過ぎていたのかも知れない、と思っています。
会議の後のこれまでにない達成感

今回の出張では、会議でプレゼンをし、もちろんそこからそのプレゼンをキッカケにしたディスカッションをしました。目的は今後のプロジェクトの進め方について。
途中で休憩と雑談(魚の話とか?)を挟みながらみっちり2時間。もうただのお飾りではないので、それなりに存在感は示してきたつもりです。
このイベントをこなした後で、何だか自分の中の達成感が今までにないぐらいに大きなものでした。
気のせいかもしれませんが、その後の英語の聴き取りまで上手くできたかのように錯覚してしまうほどでした。
達成感の原因は水を挿されなかったこと

部下を褒めない上司
私自身、これまでも日本で外国人ゲストを迎えた会議に参加した経験があります。大きいときだと100人ぐらい集まる会議でプレゼンをした経験もあります。
ですが、その後の上司の態度(労わない、出来ていなかった事ばかり指摘する、僕を評価してくれた上役に対する陰口)に怒りと悲しみと悔しさ、諦めの感情を抱いた事があり、達成感は微塵もありませんでした。
もう7〜8年前のことですが、あの日の事は今でも鮮明に覚えています。
プレゼンを終えてそれなりの手応えを感じながら部屋に戻ると、上司がわざわざ僕の席まで来て、「チームが結果を出したからプレゼンが良いものになったんだ。君の成果じゃない」。
その言葉をかけることによって、お前は俺にどうして欲しかったんだ?と今でも思います。
そうやって水を挿された状態でやや悶々とした気持ちではありましたが、その後の打ち上げで上役が僕をプレゼンを評価してくださって。
その後の週末のうちに話は広がり、僕が知らないうちに、上役の勧めでもっと偉い人が来る大きな会議で僕がプレゼンをすることになっていました。
その事を週明けに僕と同じタイミングで聞かされた上司はどう反応したでしょうか?
まず僕を個室に呼び出します。
開口一番「一体何をした?」
まるで悪いことでもしたような物言いです。
「あれは君の成果じゃないって言ったよね?そんなにアピールしたかった?」
どうやら僕がアピールしてそのプレゼンを勝ち取ったと思っているようです。
もう面倒だったので、いやー何か上役が話を勧めたみたいで…とか適当に事実を言ってごまかして?その場をやり過ごしました。
当時の上司に期待することをやめたキッカケです。
今回はメッチャ褒められた
一方、今回の出張はプレゼン後にそのように水を挿す人がいませんでした。日本から同行した社員と、外部のコンサルタントがいましたが、いずれもちゃんと労ってくれました。
大したことをしていないのに必要以上に褒めちぎったり、おべっかは流石に欲しくありませんが、やっぱりちゃんと努力したことに対しての気配りがあると嬉しいですよね。
自分の中に手応えがある時に、外からもその結果を認めてくれること。
この掛け合わせが達成感を大きくし、またその達成感が積み重なることで自己肯定感が形成されていくのではないかと実感しました。
海外って、そういう相手を労ったり、仕事に対してすぐgood job!とかgreat job!とか言ったりするし、なんか文化的な所で相手のことめっちゃ尊重しませんか?
日本人に圧倒的に足りないところだと思います。
今回日本から来た二人というのも普段は海外に住んでいる人で、コミュニケーションは欧米式です。僕のようなペーペーでもちゃんと話を聞いてくれるし、リアクションを取ってくれます。
特にコンサルタントの方は、肩書は違えど、8年前に僕のプレゼンを褒めてくださった時からちゃんと部下の頑張りを労ってくれる人でした。
自己肯定感を高めるのに大事なのは成功体験

今回のような事はおそらくどこかのビジネス書でも読めば書いてあることで、さして新たな発見というわけでもありません。
ただ重要なのは、僕自身がこれを肌身で感じたということ。
自己肯定感を高めるのに大事なのは成功体験です。成功の規模の大小は(始めは)問いません。
小さな成功と、小さな自信を少しずつ積み重ねていく。この積み重ねを強固なものにするセメントのような役割を果たすのが「他者から認められること」なのではないかと思いました。
与えられなければ、作ろうとしてみる
○自分ができる範囲で同僚の業務をサポートする。
○周りが嫌がる雑用を積極的に引き受けてみる。
例えばこのような事で、「小さな成功」と「周りからの労い(感謝)」を集めてみてはどうでしょうか。
意外と気持ちが奮い立つ感覚を覚えます。そして「この感覚も悪くないな」と思えればしめたもの。
そういう小さな一歩をキッカケに、より強力に自己肯定感を高めていければいいなと思います(この点はこれから自分でも試します)。
自己肯定感の高め方まとめ

海外で感じた「手応え」と「成果を認めてもらう」こと。
これらが欠けていたことが、僕の自己肯定感が低い原因だったのかも知れないと思い至りました。
小さな成功を少しずつ積み重ねていく事で、自己肯定感をより強固なものにしていきたいと思っています。
そして、自分が経験した思いを後輩たちには感じさせないように、後輩たちの仕事をちゃんと理解するようにしたい。
努力を認めて、成果を出したことはちゃんと労えるような中堅社員になりたいなと強く思うのでした。