・進捗報告会は若手社員にとって超重要です。
私は研究職に従事しているので、定期的にその進捗をチームで共有するミーティングがあります。
現状出社には大きく制限がかかっていますが、私の場合は何人かのデータを取りまとめて上司に状況を伝えること、そしてそれを元に今後の方針を確認、調整することを目的としたMtgで、非常に意味のある大事な会議です。
今回はそこで受けた指摘や感じたことを元に、改めて、研究進捗会で報告する際に抑えておくべき大切なことをまとめておきたいと思います。
研究ではなくても、企画でもマーケティングでも、あらゆる仕事に置き換えが可能だと思うので参考にしてみてください。
研究進捗を伝える際に抑えておくべきポイント3つ
一口に研究進捗会と言ってもその形態は様々なので多少の要不要はあると思いますが、私の携わる業務における会では、以下の点が重要だと感じました。
- 目的と概要を簡潔にまとめて伝えること
- 結果を客観的に伝え、その解釈を伝えること
- 次にどうするのか?を明確に示すこと
順に説明します。
目的と概要を簡潔にまとめて伝えること
私には上司相当の幹部社員が実は複数いて、レポートする(=評価を受ける)上司以外にも研究面でのオブザーバーというか、アドバイザーというか、そういう面でチームに加わっている方がいます。
その人は私が担当する業務以外の研究テーマにも加わっています。
そのため、常に私たちのプロジェクトの現状や今の課題について覚えているわけではありません。
以上を踏まえて、試験の目的や、この条件に至った背景などは各試験に関する基本的な情報については最初に簡潔に伝える必要があります。
これを飛ばしていきなり結果から入ると、「そもそも何でこういうことしてるんだっけ?」という疑問を相手に抱かせることになります。
それで確認のため止めてくれるならまだしも、そんなにわからないままふんわり進む場合も少なくありません。
そうなると、その時間がお互いにとって生産的なものではなくなってしまいます。
分かっている人からすると当然であっても、基本情報を伝えて下地を揃えることは非常に重要です。
結果を客観的に伝え、その解釈を伝えること
ここからはどんなスタイルのミーティングでも当てはまることだと思います。
何らかの取得データについて報告するのですが、まずは何より結果を事実として淡々と伝えることが重要です。
その数値、そして有意差の有無などがそれにあたります。
それと併せて、その結果に対する補足情報を伝えることも重要です。
データにばらつきがあった場合に想定される原因がわかっているのか。
仮説や予測との齟齬があったのかなかったのか。
良かったのか悪かったのか。
解釈については、間違っていてもいいので理由とともにはっきりと伝えることが重要だと思います。
その解釈ってどうなの?という思いを聴衆に抱かせることが議論のきっかけとなります。
ツッコミどころを与えるというか。
チームで揉むぐらいの段階では多少の迷いがあっても振りきったスタンスで見解を伝えるぐらいがいいのでは?個人的には考えます。
次にどうするのか?を明確に示すこと
結果を受けて、次の一手をどうするか?というのをチームで議論し共有することが多くの進捗報告会の目的となります。
ですので、ここでも主担当者から次の一手については明確に示す必要があります。
ダメだった(仮説をサポートしなかった)結果が目の前にあるときに、
「今回はイマイチだったが可能性があるので条件を変えてもう一度」なのか
「惜しかったが、次は角度を変えて検討したいので別実験に移行」なのかは大きく異なります。
担当者としてどうするつもりなのか、そこまで考えてプレゼンに臨みましょう。
ちなみに私は、「惜しかったが、次は角度を変えて検討したいので別実験に移行」するという判断に至った背景などの説明が甘く、その判断について指摘を受けました。
事情を説明して理解を得られたのですが、それはすなわち説明が至らなかったということ。
相手の立場になって話すことの難しさを改めて感じました。
進捗報告会に臨む際の大事な心構え1つ
発表時間は自分のための時間
このような進捗報告会は、ベテランから若手までの誰もがプレゼンをする機会があります。
その際に、特に気持ちの面で重要なことがあります。
それは、「上司の判断を仰ごうとしない」ことです。
自分は結果を伝えて、「この解釈であっていますでしょうか?」
予定についても事前に言われていたことを並べて「これでよろしかったでしょうか?」
という姿勢でいるのは多分やめた方がいいです。
勿論その方が、上司の方針に従ったこと、あるいは少なくとも反することは言わないので波風は立たないでしょう。プレゼンは無事に終わることが多いと思います。
それでも私はより長い目で仕事をしていくにあたっては仮説思考を養うことが重要だと思っているので、「自分はこう考えるがこれはどうか?」の要素を必ずプレゼンに含めるべきだと思います。
それは先輩の指示に従って動いている若手研究者が上司の前でプレゼンをする時でも同様です。
事前相談なしでいきなり上司の前で自分の意見を示すと「事前に相談してほしかったな」という先輩もいるらしいですが、それもおかしな話。
「すいません、直前に思いついてしまって」とかなんとか言ってごまかしてでも、自分の意見を直接発信する機会を大切にすべきだと思います。
ノープランだと成長はない
あとよくあるのが、今後の予定について「どうしましょうか?」と上に決めてもらう気満々で本人はノープランでいること。
「相談させてください」と言ってくる人にこのパターンが多い気がします。
間違っていたとしても、恥ずかしいぐらい的外れな意見であったとしても、絶対に自分なりのプランを作るクセをつけた方がいいです。
これは後日また別記事にまとめます。
まとめ
研究進捗会というのは、細かいスタイルの違いはあれどあらゆるところで行われていると思います。
再渇しますが、重要なのは以下の3点です。
- 目的と概要を簡潔にまとめて伝えること
- 結果を客観的に伝え、その解釈を伝えること
- 次にどうするのか?を明確に示すこと
極端な話、それぞれについて1枚ずつのスライドを小テーマごとに作ればそれが分かりやすいプレゼン資料になると思います。
そして、特に誰かについて与えられた業務をこなしている系の若手社員にとって、研究進捗会は貴重な成長の機会です。自分を出してください。
参考になれば幸いです。