リモートワークで浮き彫りになる「雑談」の重要性

リモートワークが推進されることで、圧倒的に自分の仕事に集中できる環境が整いました。「余計な邪魔が入らなくて幸せ!」と感じる方も多いと思います。

私もそう思う一方で、複数のメンバーで分担して仕事を回している場合、気軽なコミュニケーションが取りづらいことに不便さを感じてもいます。

この記事では、「仕事の雑談って大事だよね」という話をしたいと思います。

以下のように考える方に是非読んでいただきたいです。

  • 『雑談って時間の無駄じゃない?』と、その必要性について疑問を持っている方
  • Webで雑談をしようとしたけど大して盛り上がらなかった経験を持つ方

雑談の重要性

雑談が重要だと考える理由は以下の通りです。

  • 業務連絡に対する微調整の役目を果たす
  • 相手の反応を見てそのニーズに合った話ができる
  • 形式ばらないことで、言いにくいことも話せるし聞き出せる

順に説明します。

業務連絡に対する微調整の役目を果たす

メンバーに仕事を振るとき、メールやミーティングの場で口頭でお願いすることが多いと思います。その際に、特にリモートだと、相手の反応が分からないのできちんと伝わっているかの確認が必要な場合があります。「○○ってどういうことですか?」と確認してくれる人なら心配はありませんが、そういう人ばかりではありませんよね。

この場合、確認の過程を雑談に含めると効果的な場合があります。指示を理解してくれているか、内容について尋ねてみるといいと思います。

伝わってなさそうな場合、「この前の指示、あれだと伝わりにくかったかもしれないけど、、、」とこちらに非があることにして繰り返し伝えれば角が立たないのでおススメです。

相手の反応を見てそのニーズに合った話ができる

仕事に関する雑談を行うときには、相手がどの程度理解しているのか、あるいはどのような考えを持っているのか、ということを把握することが大切です。

そしてその相手の状況に応じて、繰り返しの説明が必要なのか、あるいは議論が必要なのかなど、話の内容を柔軟に変えられるのが雑談の良さだと思います。トピックが決まっていて、時間もきっちり区切られる定例のミーティングなどではそのような不測の事態には対応できません。

具体例として、私の経験談を紹介します。

先日とある仕事の内容について後輩と話していました。会話の中で、彼はその仕事の進め方については完璧に理解しているものの、裏にある目的に対する理解にズレがあること明らかになったことがありました。本人はそのことに気づいていません。

それがわかったので、会話の内容を徐々に目的な話に移していき、今の業務が発生している理由をインプットすることが出来ました。会話の中で「これってそういうことだったんですね!」という発言が聞けて一安心したことを覚えています。

このように、相手のリアクションを見ながら情報を伝えられるのは雑談のメリットだと思っています。

形式ばらないことで、言いにくいことも話せるし聞き出せる

雑談はあくまで雑談なので、発言に対するハードルが下がるのは大きなメリットだと思っています。何かとネガティブな話というのは職場ではしづらいというのがあるので、雑談という形式が有効です。

こちらもくだけた話題を出したり、ネガティブな話題を先に振るなどして、相手にリラックスしてもらうように心がければ、思ったことを気兼ねなく話してもらえるようになると思います。

リモート雑談のコツ

雑談が重要なのは多くの方が感じていることだと思うのですが、リモートだと雑談の仕方も難しいです。いきなり電話をしても仕事感満載だし、いきなり「雑談しましょう」とスケジュールを押さえてもミーティング感が出るし。

以下にリモートワークの環境下で雑談をする際のコツを示します。

  • 3人以上で行うことが無難
  • 話題は自分から提供し「聞いて欲しい」スタンスを取る
  • どんなに長くても30分以内、相手にも手土産を

順に説明します。

3人以上で行うことが無難

後輩や部下に対してなど、自分が上の立場で雑談をする場合を想定します。

この場合、相手に構えさせないことを心がける必要があるので、基本的には1対1ではない方がいいと思います。後輩からすると、「仕事の雑談」と称した会議案内が自分だけに来ると多分焦ります。

対等以上の立場の人に対して雑談を持ちかける場合はここへの配慮は不要です。

話題は自分から提供し「聞いて欲しい」スタンスを取る

雑談とは言え、仕事の雑談は相手から何かしら情報を得ることを目的とします。しかし、「話を聞き出したい」が強すぎて「話を聞かせてください」という目的の会にしてしまうと相手に構えさせてしまいます。

そうならないために、目的は相談として、「こう考えてるんだけどどうかな?」と自分の考えを聞いてもらうスタンスで雑談を始めた方がいいと思います。

そしてそれをきっかけとして話を広げていき、会話の中で相手の発言も引き出すことが重要かと思います。

どんなに長くても30分以内、相手にも手土産を

雑談ですので、それぞれが短くてもいいから繰り返し行うことが重要です。話題によっては10分程度、長くても30分以内に収めて、相手の負担を少なくする配慮をしたいところです。

そして「手土産」とは、何か雑談をしてよかったと思わせるネタのことを指します。仕事のためになる話や、ここだけの話、そして面白い話など「雑談してよかったな」と感じてもらうことが次の雑談に繋がると考えています。

具体例として、私が後輩と雑談をした時には、疑問に答えることはもちろんのこと、後輩には普通だとシェアしないであろう、プロジェクトの上の人たちとの議論についての情報をシェアしたりします。

さらに、悪い具体例として私の経験談をお伝えします。

私の上司は雑談好きで、リモートワークが主流になる前から「雑談」と称して個室で1対1で話をしていました。その雑談は、予定が1時間で実際は2時間。。。そしていざ言ってみると雑談でも何でもなく仕事の進捗確認。

それ以来、上司から「雑談しましょう」という連絡が来ると憂鬱になっていたことは言うまでもありません。リモート環境下の現在は実施されていないのが嬉しい。

まとめ

まとめ

雑談を過不足なく入れ込むことで、業務の流れがスムーズになり、仕事での伝達ミスや作業のミスを防ぐことに繋がると考えています。

メールやチャットで済むことはそれで済ませて、コミュニケーションに余計な時間を費やさないことはもちろん大切です。相手の状況と目的をよく考慮して、効果的なコミュニケーションの方法を選択することが重要だと思います。

参考になれば幸いです。