マナブさんの学習教材についてプログラミング初学者が考察する。

  • 2019-05-16
  • 2019-06-15
  • 仕事

こんにちは。ケーパパです。

マナブさんの動画やブログを最近よく見るようになりました。

 マナブさんは元?エンジニアで現在はブロガー、ユーチューバーです。ブログやアフィリエイト、YouTubeなど個人で稼ぐノウハウやその際の心構えなどについて多く発信されている方で、個人としてはブログで月収7桁(!!)を稼がれているそうです。今は東南アジアを中心にノマド生活を営まれていて、パソコン一つで自由なライフスタイルを実現されている方だと理解しています。今後は投資家へとシフトしていくとか。いいなぁなんかうらやましい。。。

 そんなマナブさんが、「プログラミング独立の完全ロードマップ」という名の教材の提供を開始されました。お値段119000円。その前には「プログラミング基礎の完全ロードマップ」という無料版が公開されているのですが、この12万円の教材について賛否があり、あんまりフォロー数の多くない僕のTwitterのタイムラインを賑わせていました。今回は、今まさにプログラミング始めたて(マナブさんの存在を知って勉強をはじめた、、、)という本教材のターゲット層に当てはまるであろう私が、ざっと調べただけでこの教材をどう感じたか、私見を述べたいと思います。

〇前提条件(私のプログラミングに関する知識)

 Progateというサイトで、今年の頭ぐらいからプログラミングを勉強しています。HTML、CSSについては大体どんなことができるかわかっているし、コードも書けます(きっとこのブログも今後華麗にデザインされるはず)。これらがマークアップ言語と呼ばれ、どうやら正確にはプログラミング言語ではないらしい、ということも知っています。

 また、他の言語の存在についてですが、PHPはワードプレス、JavaScriptは動きを出す、PythonはAI、Rubyは日本人が作った(CookpadとかTwitterとかでしたっけ?)、Perlは2ちゃんねる、SQLはデータベース系?等、 このサービスはこの言語でできている、みたいな話を一応抵抗なく受け入れることができるレベル、といった感じです。BootstrapとかLaravelとかjQueryとか、フレームワークというものの存在も知っています。でもそれぞれの言語の違いを厳密に理解しているわけではなく、、、つまり表面的には何も知らないわけではないけど何を語れるわけでもない初学者。

 加えて言うと、プログラミングの案件で稼いだことは無く、応募したことすらない未経験のヘタレです。私見を述べるとか偉そうにすみません、そんなレベルです。

〇マナブさんの学習教材について(マナブログより)

以下、「基礎のロードマップ(無料版)」のカリキュラムです。どうやらHTML、CSSで月5万円を稼ぐことを目標としているようです。もうfloatで覚えちゃったんだよなぁ。。。

1.稼ぐためのマインドを理解しよう【本質】
2.プログラミングは「Web系」が良い理由
3.学習前に質問力を高めよう【解決力の講座】
4.HTMLとCSSの基礎を理解しよう【入り口】
5.エディタをダウンロードしよう【SublimeText】
6.ディベロッパーツールを使ってみよう【神】
7.レスポンシブサイトを作ってみよう【英語】
8.CSSの神業である「Flexbox」を理解しよう
9.Bootstrapを理解しよう【爆速でサイト制作】
10.HTMLとCSSのレベルチェックテスト ※ここで月5万を達成
実践編:クラウドソーシングで案件受注をしよう

そして「独立のロードマップ(有料版)」のカリキュラムです。プログラミングで20万円!稼ぐことを目標として、そこから逆算して組み立てられているとのことです。PHPやjQuery、Wordpressのスキルを駆使して案件を受注し、月20万円を稼ぐことを目標としているようです。

1.PHPとSQLの基礎を理解しよう
2.jQueryの基礎を理解しよう
3.WordPressの基礎を理解しよう
4.SEOの内部対策を理解しよう
5.WordPressの自作テーマを作ろう
6.鬼のコーディング練習道場(10本)
7.ポートフォリオサイトを作ろう
8.受注できる見積書を作成しよう
9.工数管理の考え方を解説します
10.制作パートナーを探そう(デザイナー)
11.クライアント営業をしよう ※ここで月20万
12.営業パートナーを探そう(営業マン) ※月50万以上も可能
13.ブログでも発信を続けていこう

さらに「稼ぎ方に関するコンサル」や「教材費を稼げるまでの永久サポート」といった特典が含まれます。また、不満であれば全額返金するとのこと。

〇KENTAさんの主張

 一方で、 「雑食系エンジニア」のKENTAさんがこの商材について、「12万円という価格設定は情弱の方を狙い撃ちにした感がある(=12万円の価値はないのでは?)」と考察されています(参考はYouTube、リンクの貼り方わかりません涙)。

 「情弱ビジネスを今度展開するならアリ」「エンジニアとしてスキルアップを目指すなら購入はよく検討してほしい」とのこと。なかなか過激な感じです。

  1. WordPress案件はエンジニアとして低レベルの案件で低単価になりがち
  2. 契約形態が請負契約:揉め易く初心者向けではない
  3. 開発スタイルが10年前ぐらいの進め方で、エンジニアとしてのスキルアップが期待できない。
  4. PHPやWPはエンジニアとして落ちこぼれた人が仕方なくやるもので、この周辺のスキルにあまり価値はない。
  5. 12万円払わなくとも、例えばKENTAさん主催のオンラインサロンであれば月額980円でこれらの案件に携わってきた方からの生きた情報が得られる。
  6. マナブさんの商材で強調されている「営業力」に関してはエージェントを介せば不要。直接契約もエンジニア同士の良質な人脈などが重要であり、営業力を鍛える必要はないのではないか。
  7. マナブさんご自身が高単価を稼げていたのはご自身のブログの実績、SEOコンサルとしてのスキルが含まれていたからで、再現性はないのではないか。

同時に、Web系エンジニアとして成長する最速の道は、以下であると説明されていました。

  1. 基礎を学ぶ(独学 or スクール)
  2. 良質なポートフォリオを作る
  3. 自社開発企業に手あたり次第エントリー
  4. 良質な開発経験を積む
  5. フリーランスになってエージェント経由で準委任契約
  6. わらしべ長者戦略でレベルアップ

 マナブさんは「プログラミングを手段として稼ぐ」ことを、一方KENTAさんは、「エンジニアとしてスキルを高める」ことを第一義と考えておられるように見受けられました。

 ここはどちらの主張もおかしくはなく、対立するものではないと思いました。抱く理想とか、働く目的などは人それぞれだからです。

 そして両者とも、まずは独学でも何でもいいから自分で動いて基礎を学べ、と言っています。ここも食い違ってはいません。

 KENTAさんの指摘は、「基礎技術を習得した駆け出しが案件を受注するためのノウハウとサポート」が12万円は高くないか?と言うことです。月額980円のオンラインサロン等でも同様の情報は手に入る、営業はエージェントに任せれば大丈夫、と。

投資として12万円は高くないと思うけど、20万て凄いよね

 当然ですが、これが情弱を対象とした詐欺案件でないという前提で考えます。サポートと返金について「本当にそうなのか」、という可能性について考え出すとキリがないので…。

 投資として高くない理由は明白で、案件を捌けるだけの十分なスキルを習得した上では、「投資資金を回収することはそんなに難しくなさそう」だからです。

 WPの案件が仮に1万円だとして(これかなり安いと思う)、月に1件で1年、2件だと半年で回収できます。それに何より、「稼げるまでの永久サポート」「不満なら全額返金」を謳っている以上絶対に損はしません。

 ですが、月20万円となると初学者の僕には案件のイメージができません。それこそちゃんと努力できる人のみたどり着く領域のように思われるので、誰でも可能なのかな?というのが正直な感想。マナブさんも「努力できることが重要」「買っただけでは稼げません」とコメントしています。

 次に「割高か」という点についてですが、この点については僕は答えを持ち合わせていません。月額980円のサロンだと10年で117600円になるので、10年以内に同じぐらい稼げれば確かにお得です。

 あとは「PHPやWPスキルはエンジニア界隈では価値がない」とされているそうなので、WPで稼ごうとしている人がサロン内(すげーエンジニアが沢山参加している?想像です)でWP関連の情報を欲したときにどのぐらい「WPで稼ぐための」情報が得られるのか。例えば「WPで20万稼ぎたいの?だったらWPよりRubyの方が稼げるよ?」というアドバイスは、人によってはハマるかもしれませんが要求が満たされない場合も多いような気がしています。ただどんな場合でもそうですが、自分で動ける人はWPに限らずどんどんスキルを伸ばして成長していけます。そういう意味では「WPで稼ぐ事」をゴールとするか、通過点とするか。描く将来像によるのかなと思いました。

他の事例で例えてみた(受験、野球、囲碁)

 (受験)MARCHを目指す学生が予備校を選ぶときに、MARCH対策をするクラスに通うのか、早慶上智を狙ってだめならMARCHにするということで早慶上智対策をしているクラスに通うのか。

 (野球)「この通りにやれば回転のキレイなストレートとよく曲がるカーブが投げられて、これで草野球大会では無双できます」という野球教室に対して「いやいやカーブとか20年前かよ。今メジャーではムービング系が主流だし、ストレートの回転は乱れてるほうがいいよ。」とするのか。

 (囲碁)囲碁教室で、「空き隅→辺→中央と打ち進めて行くのがセオリーです」と教えるか、「それは10年前の話。今最新の棋譜は5手目三々です。」とするのか、といったところですかね。

こんな人は試してみたら?

 副業としてや、小遣い稼ぎを目的として取り組むならアリかと。そしてそこをきっかけとしてまずは12万円を回収し、その後も努力を継続できる人に月20万円への道が拓けるものだと理解しています。

 「プログラミングは稼ぐ手段」というマナブさんのスタンスだと、確かに必要最低限のスキルを身に付けた後は効率よく案件を獲得したくなります。技術面でのアップデートはいらないからWP案件で月数万円稼げるならWP周辺だけ覚えればいいなと思います。

 かつてクラウドワークスなどで案件を調べたことがありますが、こりゃ簡単じゃないな、と思いました。簡単そうな案件には応募が殺到し、単価高めなものは依頼も複雑で…と当然の事なのですが、やはり最初の勉強でどこまはかなり大事だと20万は可能かもしれないが個人で戦うのは大変だと感じた次第ですが、マナブさんやKENTAさん達のサポートがあればあるいは戦えるのかもしれません。

 一方KENTAさんの示された「エンジニアとしてのキャリア開発最速の道」はとてもわかりやすく納得できるものでした。僕がエンジニアを生業とすることを目指すならこちらの道を選択すると思います。道のりが長く大変だなぁとは思いますが。KENTAさんのような現役バリバリのエンジニアからすると、生半可な素人エンジニアがフリーランス業界にうようよ入って来るのは目障りかもしれなくて(確かに素人が個人で営業とか、トラブル多そうな気がします)、そうなることを推奨するマナブさんの商材は鼻持ちならない存在かもしれません。ここは想像ですが。

一歩を踏み出すのが何より難しいので、コンサルや徹底サポートの類はとても心強く感じる

 学んでいて思うことですが、自分が通用するのかどうか、というのは本当に戦場に出ないとよくわかりません。戦場に竹槍一本で繰り出して、傷薬や防具など他のアイテムは現地で死体から調達する、ことが迷わずできるのであれば完全独学、理解度7割でGoです。でもなるべくやらかさずに振る舞いたいなら、やっぱりある程度村人の話を聞いて、ちゃんと装備を揃えてからフィールドに出たいと考えることは決して悪いことではないと思う派です(だから稼げてないんじゃん、てことなのかもしれませんが)。

 しかしロードマップでは、稼げるまでの永久サポートが特典としてあります。コンサルなどもありますので、マナブさんのことを信用できる、と思われる方からすると悪くない気がしました。不満があれば返金、というのもヘタレの私には嬉しい制度です。

僕は教材は買いませんが、、、

 何だかんだ言いましたが、僕は教材は買いませんしサロンにも参加しません。それは今のところ僕にとってプログラミング、正確にはプログラミングとは何たるか、を勉強しつつ感じること自体が趣味になっていて、「これで絶対稼いだる!」的なツールにはなっていないからです。

 勿論勉強していて楽しいし、もしかしたらお小遣い稼ぎができるかも知れないですが、かと言ってプログラミング学習を急いでいないわけです。学問に王道はなし。自分の心地良いスタイルで学ぶのが何よりです。またどのような形であれ、稼げる道のある趣味にある程度以上のコストをかけてしまうと、その後回収したくなってきそうで怖いです。今の僕はそうなる事を望みません。

最後に

 もっと簡単に済ませるつもりでしたが、思った以上に長くなってしまいました。大して経験のないヘナチョコの意見に目を通していただいてありがとうございます。

 二人の動画はとても勉強になるので、これからも視聴を続けたいと思います。

では。