上司の指示に納得できない?問題解決の始め方

  • 2020-09-03
  • 2020-09-03
  • 仕事

最近「問題解決」をテーマとした本を読んでいます。非常に学びが多く、今の自分の業務にさっそく生かせないかと繰り返し目を通しています。

問題解決-あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術
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この記事は、以下のような悩みを持つ方の参考になると思います。

  • 仕事の上で何らかの問題解決を求められている
  • 上司の指示が突拍子もない気がして納得できない

問題解決に際しての基本的な考え方や、最初に取り組むべきことについてまとめます。そして私が上司と話が合わないのは「前提が共有出来ていなかったから」だということに気づくに至りましたので、そのことも触れたいと思います。

※記事の内容は本書で学んだことを参考に、自分の言葉でまとめ直したものです。正確な表現は本書に求めてください。

問題解決のための3ステップ

問題解決に際しては、以下の手順で考えることが重要です。

  1. Where: 問題がどこにあるのか
  2. Why: その問題の原因は何か
  3. How: ではどうすればいいか

この考えに沿って、問題を適切に絞り込んでその対策を考える必要があるということです。以下順に説明します。

①Where: 問題がどこにあるのか

「売り上げが上がらない」ことが問題であるときに、「よし、テレビCMを出そう、タレントは高感度が高い橋本環奈を起用しよう」みたいなことをいきなり考える企画部はやばい(行動が大事、とか思ってそう)ですが、まずは売り上げに対する分析が必要です。

どの店舗の売り上げか?
いつの時間帯の売り上げか?
どの客層の売り上げか?
どの商品の売り上げか?

などなど。

この「どこに問題があるのか」をきちんと考えないと、対策が的外れに終わる危険性が高いです。パッと思いついたそれっぽい対策に飛びついてしまい時間や予算、工数などリソースを無駄にします。

また、そこに至る思考の流れがないので、的外れだと分かったときの代案が浮かばず、またパッと思いつくことに頼ってしまいます。問題解決に近いようで近づいていません。

使い方は違いますが「ヒット&アウェー」です。

しかも「パッと思いついたそれっぽい対策」って、本当にそれっぽいし、これに取り組んでいる時って何も結果でなくても気持ちが充実するんですよね。何か問題解決に近づいている!という感覚を持ちながら仕事が出来るので。その結果、代案を考えることもなくなってしまう。

Why: その問題の原因は何か

先ほどの売り上げのWhereの分析で「30代男性の売り上げ」か、それとも「日曜日昼の売り上げ」が伸びていない(下がっている)となるかで、その対策が大きく変わってくるというのは、何の売り上げかが分からなくても想像できると思います。

というより、そこを分からずになにが橋本環奈やねん(個人的には好き)。若者に訴求するならYoutuberかもしれないし、ファミリーに訴求するなら子どもや主婦受けも気にしなければいけない。そういう意味で橋本環奈なら大丈夫かもしれないという指摘はさておき。

売り上げの例なら、「なぜ30代男性の売り上げが下がっているのか?」を考える必要があります。トヨタでは「なぜなぜ5回」と言われ、なぜ?を5回掘っていってより根本の原因にたどり着くための思考の習慣があるそうです。

(ちなみにWhereだと「どこどこ5回」だそうです)

How: ではどうすればいいか

問題の箇所を特定し、その何が原因かを深掘り出来たら、その根本にアプローチするための対策を考えます。

ここまでくれば、その対策は「より全体の売り上げアップに貢献しそうな時間帯や客層」の「売り上げを上げるための根本的な原因」に対するものになるので、結果が出る可能性は高そうだということが予測できます。

もちろん対策が適切かどうかは分からないので試行錯誤が必要ですが、その試行錯誤を考える範囲が限定されており、代案も考えやすそう。「天才のひらめき」みたいなものに頼らなくても何とかなりそうなことが予想できます。

少なくとも、以下のような軸足の定まらない試行錯誤にはならなそうです。

『売り上げをあげるぞ!よしテレビCMだ、いや今の若者はテレビを見ないからSNSに広告を出そう。いやそもそもメインの客層は女性なんだから雑誌に広告を打とう。そもそも競合他社に比べて割引しすぎじゃないか?でも主婦は割安感を好む傾向があるからキャッシュバックキャンペーンとかどうかな?・・・』

戦うべき相手を絞り込むことの重要性が非常に良く理解できました。

上司の指示に納得できない理由が分かった

私の業務で生じている問題(とある研究部門です)と、その解決に向けた取り組みにおいてもこの思考は適用できるのではないかと考えています。

そして、本書を読んで、突拍子もない理解不能な指示をパワハラ目に飛ばしてくる上司の考え方が少しわかった気がします。

これはいわゆる「How指示」と呼ばれるもので、「Where」や「Why」が共有されていない状況で「問題を解決しよう、ここが鍵だからこれをやれ」と「How」に関してのみ指示を出されている状態です。

この根本的な原因は「Where」と「Why」が共有されていないことです。共有されていないから「なぜその対策をやらなければいけないのか」が理解できないため「突拍子もない」指示に聞こえますし、共有されていないことで自分の指示に対して部下の反応はイマイチよくありません。

立場として、言われたことだけやるような部下への指示ならそれでもいいのですが、私のように「なぜですか」をしつこく聞いてくる人に対しては上司はイラっとします。結果として「いいからやれ」となるわけですね。

私も上司も「『Where』と『Why』を共有した上で『How』を考えることが前提として大事」であることを共通認識として持っておらず、Howについてのみの意見の違いで話が通じず、なんなら少し嫌われたりもしていました(います、かな)笑。

でも、少なくとも今回私は上司と話が通じない理由について目星がついたので、これからは少し冷静に話ができそうです。「何故それをやらなければいけないのか?」という質問をもう少し冷静に、WhereやWhy、特にWhereを意識して出来そうです。

上司は頭の切れるタイプで、アイデアマンでもあります。

このようなタイプはHowがたくさん思いつく「How思考」に陥りがちなのかも知れません。これまでは上司の指示を理解できない原因を「上司の頭の良さについていけてないから」と考えて、能力差のような物だと考えて半ばあきらめていました。

しかし冷静に振り返ると、それは「頭の良さについていけてない」のではなくて「単に考えていることがわからない(共有されてないから)」だと確信することが出来ました。

私もHowを考えることは好きなのですが、これまで意識してWhereやWhyを考えて、問題解決に対して論理的に取り組んだことがなかったので、本書で得た知見をもとに、今までと違うアプローチが出来るのではないかと楽しみにしています。

まとめ

まとめ

問題解決は以下の3ステップで取り組むことが重要です。

  1. Where: 問題がどこにあるのか
  2. Why: その問題の原因は何か
  3. How: ではどうすればいいか

問題の認識⇒対策を思いつく、というのは一見凄そうですが、問題点を整理して対策を打つべきポイントを絞らないとリソースを無駄にします。また指示を受ける側としても出す側としても、「How思考」や「How指示」などに注意して、考えてから動くクセをつけるようにしたいと思いました。

参考になれば幸いです。