仕事の後回しを防ぐための簡単3ステップ

  • 2019-06-16
  • 2019-06-16
  • 仕事

こんにちは、ケーパパです。

 僕は典型的な「後回しがちな人」です。いや、「でした」かな。頼まれていた仕事を後でやろうと思うものの、そのまま忘れて関係者に迷惑をかけることがこれまでに何度もありました。サラリーマンとしてあり得ない連絡忘れをかましてしまい、関係者を激怒させる(大人になって相手を怒らせるってあまりない、、、)ことも経験していました。しかしさすがに最近はそのような事態も減ってきていて、自らに言い聞かせるいくつかの「心がけ」が功を奏しているのかなと感じたりしています。今日は僕が悩んできた後回しと仕事が溜まりがちな状況を生み出す原因についての考察と、それを改善する「心がけ」についてまとめます。

後回しを生み出す原因について

 ここで言う後回しとは、「その時にやった方がいい、やるべき仕事」を「今すぐには処理しない、できない」ことを指します。「今じゃなくてもいい仕事」を「後でする」ことではありません。

 何故後回しが生じるのか。

 それは自分のことを思い返しても、「『今』は他の仕事に追われていて、その新しく発生したタスクに取り掛かれないから」ということで殆ど説明がつきます。つまり「前の仕事が終わらないと次の仕事に取り掛かれない」状態となっているため、次から次へと仕事の順番待ちが生じて行列を作っているわけです。

 ラーメン屋の行列であれば、お客さんは食べたい限り列を守って並び続けていてくれるので、列になっている人を順番にお店の中に案内すればいいのですが、仕事の行列は自分で列を守ってくれるわけではありません。ラーメン屋のたとえで言うと、お店側が「列を作っているわけではなく」「見えるところにいるわけでもない」お客さんたちを、フードコート中、あるいは街中を探し回ってヌケ、モレ、ダブりなくお店に誘導しなければいけません。これでは「案内漏れ」が発生する可能性が高くなるのも当然です。

 ラーメン屋の喩えで続けると、この場合の「後回し」は、お店の前に並んだお客さんに対して「今忙しいから後で」と、「対応しない」状態が当てはまります。でも、これってあり得ないですよね。どれだけ繁盛しているお店でも、定期的に店員さんが外に出てきて「何名様ですか」と確認してくれたり、お店によっては先に注文を受け付けてくれたりします。駅ビル内のお店だと、名前と人数を表に書いておき、順番が来たら呼び出してくれたり、電話をかけてくれたりするサービスもあります。ただ待たせるだけではなく、受付は済ませたうえで自由に待ち時間を過ごせるような配慮ですね。

 仕事を出した側にとっては、こちらが忙しいかどうかは関係ありません。反応が全くないと不安にもなりますし、結局対応が後手後手に回って締め切りを守れなかったりすると大ごとです。不信感の原因となります。後回しグセがひどい僕はどうマインドセットを変えて自分を律しているか。それは、先ほどの飲食店の対応がヒントになっています。

後回しを防ぐための環境整備

①仕事の依頼を受けたら、どんなに忙しくても最初の「受付」をすませる。

 「2分間の法則」という法則があります。2分以内で済む仕事というのはどんなに作業の途中でもその場で済ませてしまうのがいい、というルールというかコツのことを指します。僕がこれを感じるのは仕事中に回ってくる「寄せ書き」や「メッセージカード」で、受け取ったその場で片付けるのが最善です。他には部下の出す見積もりに目を通すことや、簡単なメールの返信(メールの返信は時間を決めてまとめて済ませるのがいいと思いますが)、ちょっとした机の片づけなどです。

 この「2分間の法則」を利用して、仕事の依頼を受けたタイミングで、2分間以内の「受付」をマニュアル化してしまうのがいいのではないかと思っています。ラーメン屋でいう「人数確認(とたまにメニュー聞き)」です。具体的には「①依頼内容の確認、②タスクの見積もり、③納期の確認、④先方への返信」ぐらいでしょうか。仕事内容を重要度と緊急度の2軸で大まかに4分割して、さらに作業量も大体で見積もって優先順位や納期を見積もることになります。

 そして返信。以下のようなメールを一通送るだけです。

〇〇さん
お疲れ様です。ご連絡ありがとうございます。
(依頼内容)の件、確認いたしました。
〇日以内には結果をお返しできると思いますがよろしいでしょうか。
ご検討よろしくお願いします。
ケーパパ

 とメールするだけ。これなら2分でできますね。

 期限付きで依頼をされた場合には、それまでにできそうか難しそうかについてコメントします。

 僕はメールでの依頼を受けることが多いのですが、内容が複雑だったり、作業時間の見積もりがすぐにはできなかったりすることもよくあります。

 その場合は「①依頼内容の確認と④先方への返信」だけでいいと思います。

〇〇さん
お疲れ様です。ご連絡ありがとうございます。
(依頼内容)の件、承知いたしました。
詳細を確認次第改めてご連絡させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
ケーパパ

 これならどんなに忙しくても、複雑な依頼に対しても2分で対応できますよね。「これお願い」に対して「わかったよ」、あるいは「わかったよ、詳細確認してまたメールするね」と返しただけ。

 でもこの1ステップは以下の理由で大きな意味を持ちます。

先方に「対応してもらっている感」を与える。

 これは依頼する側になって考えると容易に想像がつきます。例えば「1週間後まで」と仕事をお願いして、結局依頼した5日後に「できました」と連絡をもらった場合。お願いした納期よりは早かったからいいのかもしれませんが、多分連絡した翌日には不安でもう一度連絡していると思います。「お願いした件、大丈夫でしょうか?」と。

 「対応してもらっている感」というのは侮れません。この点において僕がかつて一番やきもきしたのは病院の待合室です。

 診察券と保険証出して「ではお呼びしますのでお待ちください」と受付の事務の方に言われて待っていました。そこから1時間以上放置する病院を経験したことがあるのですが、こういう時は途中大いに不安になります。混んでいて待ち時間が長くなるのは構わないし、その点はこちらとしてもある程度覚悟してきているので、時間をつぶすための道具も準備しています。この場合の不安は長時間待たされることに対してではなく、「ちゃんと受付されているのか、または順番待ちの列をちゃんと進んでいるのか」ということが見えないことに対してのものです。

 人の手で受付後の手続きをするような病院だと、万が一自分が飛ばされていた場合に気づけません。それを確認したくて「受付されてますか」と窓口に確認すると事務の方の業務にも支障が出ます。僕の通っていた病院では「受付されているかの確認は業務の邪魔だからしてくれるな」という旨の張り紙がされるようになりました。

 仕事においても同じです。お願いした件に対して「わかったよ」と1本レスを入れる。これだけで相手に安心感を与えることが出来るので、重要なひと手間だと思います。

一度対応することで、自分のタスクになる

 これは、メールを流し見るだけで閉じる癖のある方、あるいはメールに対する返信はするけど機械的なものになっている方に対して有効だと思います。ここで2分間の「受付」をすることで、この依頼された仕事に対して「少し対応を始めた」ことになります。

 この小さな第一歩目を踏み出すことで、そのタスクが自分の意識の中にはっきりと存在するようになります。その結果、依頼されていたこと自体を忘れていたり、認識できていなかったりといううっかりミスを防ぐことが出来ます。

全体像(重要度と緊急度)を把握することで、先を見据えて仕事の計画が立てられる

 これは上述の「受付」を繰り返すことで精度が上がってきます。タスクの量を見積もれるようになると、「この程度なら今日中だな」とか「これはまずあの人に確認しないとだからそれ次第かな」とか、タスクを攻略するための最短の道筋のようなものがすぐわかるようになります。

 その結果、自分の作業量と他の人にお願いする内容との切り分けなどもクリアになり、別途時間を設けなくても合間で済ませることが出来るようになったりします。その結果「仕事が早い人」になり、余計な時間外労働が減るし、評判も上がるし、いいことづくめです。コツは先ほどのとおり「繰り返すこと」に尽きます。たぶん誰でもできますよ。

②「受付」時に見積もったタスクについて「自分以外にお願いすること」の処理

 これはつまり、見積もりのうち自分でしない(できない)ことについて、それをお願いする関係者に連絡して依頼しておくということです。先に納期やタスクの全体像について把握しているので、「誰に」「何を」「いつまでに」出してもらうかはさほど苦労せず出せると思います。その内容に従ってメールするだけ。

 まず自分以外に動かせるところを動かしておくことが重要です。おススメは関係者をまとめてtoにして、それぞれの分担を全部まとめて1通のメールにすることです(情報共有が問題ないメンバーの場合)。全体像の確認にも役立ちますし、これに関連するメールのやり取りも追跡しやすくなります。

③自分のタスクを処理する

 ここまでの対応で自分以外の環境を動かしておいて、最後に自分の業務に取り掛かります。見積もった作業の重要度と緊急度に合わせてスロットを確保します。僕はOutlookでスケジュールを大まかに確認していますが、作業量が数時間に及びそうな場合は基本的に翌日以降の空スロットを確保して済ませるようにします。1時間以内で済みそうならその日のうちに片付けることが多いかなと。

 初動時に気を付けることはとりあえず1点のみ。

 それは「『受付』の時に、全体像を見積もったところで対応を止めず、必ず相手への連絡まで済ませる」ことです。その理由は、複雑で作業の多そうな業務にあたったときに、「大変そうだ」という感触を持って止めてしまうと、時間を空けてから再開することが億劫になるからです。

 大変そうな作業こそ、小さくてもいいので第一歩目を踏み出すこと。そして相手に「いつまでにやります」と宣言すること。これが強制的に後回しの出来なくなる環境整備に役立つので、結果として仕事を早く片付けることに繋がります。

まとめ

  • 依頼を受けたら、何が何でもすぐに「受付(=内容を見積もって、相手に確認の返信)」をする。
  • 依頼を受けて終わりではなく、必ず小さくてもいいので一歩目を踏み出す。

 以上、後回しを克服したい僕が考えた、後回しが出来なくなる(しにくくなる)状況づくりのコツでした。後回しグセに悩むみなさんの参考になると嬉しいです。