小泉環境相の育休取得宣言を支持したい

子ども

おめでたいニュースが流れてきました。

小泉進次郎氏、滝川クリステル夫妻に第1子男児誕生 出産立ち会う

そして昨年より検討する、としていた育休の取得も表明しました。

小泉環境相が育児休暇取得へ、日本の現職閣僚としては初

私はこの育児休暇取得というアクションを支持します。

国会議員に育休制度はない

実際には「業務量の調整」⇒「家庭に還元」

国会議員には制度としての育児休業はありません。

なので実際は「家事や育児に時間を割けるように業務を調整」することを宣言したことになります。本当に会社員のように1年、半年がっつり休むためには国会に「欠席届」を出すなどして休業する必要があります。

実際今回の小泉さんのケースも「出産から生後3か月の間で、通産2週間の育児休暇」とのことで、「公務最優先、危機管理万全という条件において」仕事量を調整するというものでした。

14日間連続で休むわけではなく、業務量を調整して通算14日間分の休暇を捻出することになります。

先の出産立ち合いもその一環で、業務を調整したからこそ立ち会えたという面があるようです。

小泉さんはどのように業務を調整するか

その「業務量の調整」のための具体的な方法も書かれていました。

『公務については「電子メールやビデオ会議を多く利用する」「必要であれば副大臣に代理を頼む」「国会や閣議などの重要な公務は休まない」

これを読んで、私は国会議員の働き方の古さに(ある程度想像はできたものの)改めて驚愕しました。

だってこんなの、今時普通ですよ。どれだけ前時代的な働き方をしているのか。。。

そして実際に休むわけではなく、業務を調整すると言っただけで否定的な意見も多いようで。

「歳費を返せ」「大臣分?の給料は返納しろ」「世の自営業者は休んだら収入は途絶える。国会議員だけ不公平だ」などなど

国会議員の仕事を効率化する

国会議員の仕事とは?

改めて考えると、国会議員が具体的にどんな仕事をしているのか、細かく把握しているかと言われると自信がありませんでした。

実は議員の仕事の殆どはITを適用できるものではないのかもしれません。例えば以下のような。

  • 国会で寝る
  • 料亭で密談
  • クイズを出す

まぁこれらは冗談として、本当にITを取り入れることができないか、仕事内容について少し調べてみました。

国会議員の仕事①法律を作る

やはり重要なのは法律を作ることですよね。

各議員は何らかの委員会に所属し、そこで提出された法案を審議します。

法案を審議するには専門的な知識や情報収集などが必須です。

できる議員は情報データベースやネットワークを独自に構築して、常に最新情報に触れられるように気を付けているそうです。

国会議員の仕事②地元の声を国政に反映させる

国会議員は多くの場合各選挙区で選ばれた地方の代表です。ですので地元の声を国会に届けることも重要な役割で、国会閉会期間は多くの議員が地元での活動に精を出すことになります。

地方のイベントに顔を出したりして存在感をアピールしている姿を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

私も子供のころ、夏休みの盆踊り大会のたびに国会議員の方が訪れているのを思い出します。

もう20年以上前のことになりますが、あの時小さな公園で行われていた盆踊りに来ていた方が、今は都知事として大活躍していらっしゃるのを見ると不思議な気持ちになります。

また、大臣であればそれに加えて国際的な会議に国の代表として参加することもあるでしょうし、各省庁の代表としての業務も発生します。

結果として、国会議員の主な仕事は小中学校の時に社会科で習った内容とそこまでの乖離はありませんでした。

国会議員の仕事にサラリーマン感覚を組み入れる

国会議員の1日

こちらのサイトに「国会議員の1日」というページがありました。とある1日の起床から就寝までのスケジュールが記載されていて、国会議員の仕事ぶりを想像できるようになっています。

大まかな流れとしては、午前中は各専門の委員会、午後は本会議。

委員会の前に政策勉強会があったり、本会議後の夕方に来訪者と面会したり、夜は関連団体との会食があったり。

モデルケースでは委員会で質問に立ち、会食を終えた帰宅後に2時間ほど政策テーマの勉強をしていました。比較的若手〜中堅で、まじめな議員さんを想像しました。

議員さんの働き方改革

この内容を元に、私(普通のサラリーマン、但しホワイト企業)の感覚で可能な限りテレワーク、IT環境の活用を試みてみました。

朝の政策勉強会

まず政策勉強会、これはおそらく講義形式だと思うので録画にしましょう。いつでも視聴できるようにどこかにアップしておけば時間を見つけて好きな時間に聴く事ができます。

質問やディスカッションが活発に起こるような種類のものであれば対面式が望ましいですが、果たして実態はどうか。

仮にそうであったとしても、テレビ会議形式にしてスマホやPCで参加するという選択肢を設けたいです。

委員会(午前中)

質問に立つなら是非出席しましょう。ただ聞いているだけなら来なくて結構。スマホやPCでテレビ会議システムを使って会の様子はフォローできますね。

本会議(午後)

質問に立つなら是非出席しましょう。ただ聞いているだけなら来なくて結構。スマホやPCでテレビ会議システムを使って会の様子はフォローできますね。採決の時ぐらいはいたほうがいいかもしれませんが。

無理して出席しても議論に加わらず居眠りするぐらいならしっかり別の場所で仮眠を取ってその後の予定に備えましょう。

来訪者との面会

これは重要な仕事な気がします。他の誰でもなくその議員さんに会いたくて来ているわけですから、しっかり面と向かって話しましょう。

関連団体との会食

これも意外と大事かもしれません。でも議員が自分一人ということもないでしょうから参加しない選択肢も当然あると思います。

ただ上記の「独自の情報ネットワーク」というのはこのような場で生まれたつながりだったりもするので、適度には参加しておきたいところです。

育休取得に対する批判も

今回の育休に関するニュースですが、批判する声も多く見受けられました。ですが私が見る限り、今回の小泉さんの件には該当しない批判である気がしています。

いくつか紹介します。

育休中にも関わらず歳費(給料)が満額支払われるとは何たることか

自営業だと休んだ分だけ収入が減るのに、国会議員だけずるい!という主張。

ってそんなこと言われても・・・。

職業選択の自由が憲法で保障された国です。そんな国で自分で選んだ仕事なんですから。

今回のケースではそもそも休暇を取るわけではなさそうなので問題ないと思います。仮に休んだとしても、働いた時間や日数に対して給料が支払われているわけではないから関係ないのでは。

国会議員は代えが効かないし、子育ては議員を辞めてからでいいのでは

一人一人が選挙で選ばれた各地域の代表であり公僕なのだから、何より国民のためにプライベートを犠牲にしてでもしっかり働くべき、という主張。

いくら公僕といえどもその前に1人の人間です。自分のために使う時間があっても何の問題もないと思う。あくまで公務が最優先、としているので尚更。

議員をやりたいなら子育ては別のタイミングで、ってそんな観点で批判できる議員には子育て対策を講じるなんて絶対にできないと思います。

まとめ:話題に上り、議論が広がればOK

今回の『育休』ですが、実際は業務量の調整であり、少なくとも私の普段の働き方と変わらないレベルに仕事をしていることになりそうです。

敢えて「育休」という言葉を遣っているのは、今回のことがきっかけで国会議員に限らず父親が育休を取得するという話題を生みたかったからだと捉えています。

小泉大臣のように人気があり、世間への影響力が大きい方がこのような行動に出ることで、例え限定的であったとしても男性の育児参加に関する議論が広がるのはいいことだと思います。

悪く言えば「パフォーマンス」ということになってしまうのですが、個人的にはパフォーマンスであれ何であれ、今回の行動を支持したいと思います。