仕事ができない人の考え方_「話にまとまりがない人」

  • 2019-09-04
  • 2019-09-04
  • 仕事

「部下が使えない」

「新人が言う事聞かない」

「同僚が何を考えているのか分からない」

あなたの職場にもこのような人がいるのではないでしょうか?

仕事ができない、と一口に言っても色々あると思います。それをいくつかの要素に分けて、そのような状況に陥る人の思考回路について考察し、それを改善するためにはどこに気を付ければいいか、また改善させるためにはどうアドバイスすればいいか等について考えていければと思います。

話にまとまりが無い人の思考回路

①仕事の目的を正しく理解していない、理解が浅い

進捗の報告を受けているときや、今後の方針を立てるための議論をしているときなどに発覚することが多いように思います。よくよく聞いてみると一人だけフォーカスしているところが違ったり、本質とは関係ない些細な点に拘りすぎていたり。

周りとの認識のズレがチームミーティングなどで明らかになるのですが、周りの反応が予想と違うこと(いわゆる「すべっている」感覚)で焦ってしまい、その後の話は支離滅裂なものになってしまいます。

原因はコミュニケーション不足

このような状況を引き起こす原因は「コミュニケーション不足」ではないかと思っています。

「自分の理解が正しいか」、ということに疑問を持たず、自分の考えに基づいて突っ走ってしまう方にありがちなのではないでしょうか。周りとの擦り合わせさえ出来ていれば特に問題は発生していない可能性が高いです。

周りと違う視点を持つことは必ずしも悪いことではないと思います。異なる角度からの意見や考えが問題解決に役に立つこともあるのですが、可能であればそれは分かった上で進めたいです。そのためには全体の共通認識のようなものについては把握しておくことが必要です。

<対策>自覚や心当たりのある方

自分の認識や前提条件の理解が周りと相違ないかこまめに確認するようにしましょう。仕事が始まって2割進んだぐらいで一度話してみるのがいいと思います。

また、会議などで話している途中でも自分がずれているかもと感じたら、遠慮なく「自分はこう理解しているが合っているか」と聞くべきです。

さらに状況が許すのであれば、たとえ認識がずれていたとしても、自分のまとまった考えについては、「こういう点で認識が違っていたけど、この点を深掘りすると○○ではないかと思う」というように全て伝えてしまうことは重要です。

何故なら、「認識が違う」ことを伝えずに頓珍漢な発言をしてしまうと、ただ漠然と「不思議ちゃん」「わけわからん奴」「使えない」という印象を抱かれてしまうからです。

「言っていること自体はまとも」と思ってもらうことが重要ではないかと思います。

<対策>周りにいるな、と思う方

こまめにコミュニケーションを取り、正しい方向を向いて走っているか確認しながら、あるいは確認させながら仕事を進めるようにしましょう。先ほどと同様、仕事が2割進んだぐらいで個別に確認するのがいいぐらいではないかと思います。

このこまめな確認を続けていれば、そのうち相手の方から擦り合わせをしてくるようになるのではと思います。こうなればその後議論がかみ合わなくなる可能性は低くなると思います。

②理解していないわけじゃないけど発信が下手

いわゆる口下手な人です。考え自体はずれていないとしても、発信が上手くできないのであれば少なくとも議論に参加しても効果が薄いです。

多くの場合は話の論理構造が不十分あるいは成立しておらず、単なる思い付きのような発言になってしまいます。

原因は準備不足

会議での議論を想定した話になりますが、自分の考えについてまとめて、発言できるように準備しておくというのは必要な作業ではないかと思います。もちろんその場で瞬時に意見を組み立てて発言できる人もいますが。

フリーな議論となると流れに沿った発言をするのが難しい、と感じるかもしれません。ですが議題を把握し、それについての自分の意見やアイデアをまとめておくことは事前準備として実施可能です。

<対策>自覚や心当たりのある方

事前準備として、上述しましたが議題について把握し、自分の意見やアイデアをまとめておくことが重要だと思います。

そして、話を振られたときにはそれまでの議論の流れなんて無視して事前に仕込んだその弾を撃てばいいと思います。議長が発言の少ない人に話を振るというのは、流れとしていったん落ち着いたとき、あるいは一度流れを変えたいときにあたるので、流れを無視した意見も問題ありません。

それを繰り返して、「少なくとも振ったら返ってくる」と思われている状況を作るようにしましょう。自分の考えを発信すると、必ずそれに対する反応があります。それについてその場で発言するなり、あとでゆっくり考えてみるなりして自分の意見を磨いていくことが出来るようになればしめたもの。その後も自信をもって発言できるようになりますし、会議で価値があるのは発言する人なので、自分の価値が高まっていきます。

そして発言するときは簡潔明瞭に、を心がけるべきだと思います。接続詞を極力なくして、短文で伝えるようにするだけで相手の理解は変わります。

その際に意識するべきことは、論理展開が分かるように、「結論」⇒「理由や根拠」(⇒「結論繰り返し」)の流れを意識して話すようにすればいいと思います。これは考えをまとめる時にも必要で、ロジカルシンキングの基礎となる考え方です。

<対策>周りにいるな、と思う方

事前準備をしてもらうように仕向けるのが一番の対策ではないかと思います。

ですので、意見を述べるタイミングを与えることを予告してみたり、プレゼンを担当してもらったりすることも有効かもしれません。

また、「要するにどういうこと?」「その根拠は?」といったパターン化した質問をすることで、要点をまとめたり根拠を提示するといった話し方のクセをつけさせるのも、やり方によっては有効かもしれません。

日本人は同じ発言を繰り返させられることを不快に思いがちなので、上記の質問をするときの尋ね方として「理解できなかった」ではなく「聞き取れなかった」ことにすると会話がスムーズに進むことがあります(この辺りは当事者間の関係性に依存しそうです)。

まとめ

  • 「何言ってるかよくわからない」人はコミュニケーション不足か準備不足
  • 仕事が2割進んだぐらいでのタイミングで簡単な打ち合わせが有効
  • 意見やアイディアは事前にまとめておく
  • 発言は簡潔明瞭に。結論を先に。
  • 事前準備を促す役割を与えることも有効か

多くの仕事はチームプレイなので、メンバー全員が目的を達するために貢献する必要があります。会議なら発言することは必須なので、「中身はともかくコメントそのものはまとも」と思われるようになりましょう。