これはどう書けばいいの?
ブログをご覧いただきありがとうございます。
内資系メーカーで研究職に携わる、サラリーマン歴10数年のこてつです。
派遣会社に登録されている方は、恐らく所属する会社にスキルシートという書類を提出していると思います。
スキルシートとは、業務内容について資格の有無や経験の有無など、自身のスキルをまとめて記載したものです。自由記載の欄を設けているところもあれば、各項目に3段階の自己評価をつけるだけのところもあったり、また新卒や卒業後数年以内であれば大学での専攻などを記載することもあります。
形式は異なりますが履歴書のようなもので、これが派遣先の企業に送付されて採用時の参考にされたりします。
この記事では、スキルシートを数多く見て実際に一緒に働く派遣社員の方の採用にかかわった経験を持つ私の目線から、スキルシートをどう書けばいいか?という点について、経験談を交えて説明したいと思います。
あくまで一つの意見ですが、参考にしてみてください。
派遣会社へのスキルシートはこう書け
先ほども述べましたが、スキルシートに書く内容は大まかに以下の2点です。
- シートに用意されたスキルの項目に対する自己評価(3~5段階)
- 自由記載欄(専攻、研究内容など)
それぞれについて、採用しようとする側が何を感じながらシートに目を通すか、という点を説明したいと思います。
自己評価を記載するパターン
自己評価を記載するスキルシートでは、私の場合は研究分野なので、ありとあらゆる実験技術に関する項目が30ぐらい用意されていて、それぞれについて3~5段階で自己評価を下します。
1が未経験。5が熟練している、みたいなイメージです。
このパターンのシートを書く時に意識してもらいたい点は以下になります。
- 基本的に自己評価は強気で書こう
- 何が出来る人なのか?が伝わるかを意識する
- オールAはちょっと警戒する
順に説明します。
基本的に自己評価は強気で書こう
奥ゆかしさは武器にならない
日本人は自分に厳しく、はっきりとした意見や意思を表明することが苦手な傾向にあると言われます。日本人特有の奥ゆかしさとしてそれが魅力的に映る場面も大いにあるのですが、スキルシートにおいてはメリットとなりません。
自己評価は意識して強気で書きましょう。
例えばある専門技術に関する項目があったとして、自己評価を最高値の5にするか4にするか迷うことがあったとします。どちらかで迷うなら高い方につけましょう。この場合は5。
どうしても自己評価が高く書けないという方へ
このような方は、比較対象を変えてみましょう。
例えば、ある専門技術に関して、「研究室時代の優秀な先輩や同僚に比べて私は、、、」などと思っていませんか。それは比べる相手が悪いです。
同じ学部の他のラボなど、「同じような知識レベルだけど専門技術に関しては習熟していない人」を対象とするとどうでしょうか。5段階中の4ぐらいは難なく選べませんか?
あるいは、「得意だったら5、やったことあれば4」ぐらいで決めてしまってもいいかもしれません。
何が出来る人なのか?が伝わるかを意識する
自己評価の結果から、我々は「この人は何が出来る人なのか?」を読み取ろうとします。そして正直言って、基礎学力のようなものを推測するために開示されていれば大学名も気にします。
「自分は○○が得意で、△△はできない」が伝わる点数配分になっているかを意識して見直すようにしてみてください。
普段のアンケートのノリで、5段階の真ん中(2~4)ばかりが並んでいるとそれが伝わりづらいです。自分の強みにはしっかり高評価をつけて、また「できない、やりたくない」業務にはしっかり1をつけてくれた方がこちらにはプロファイルが伝わりやすいので助かります。
「1が多い」とか、「平均スコアが低い」ことなどを選考の基準にすることはありませんので、安心してメリハリのある記載をしていただければと思います。
オールAはちょっと警戒する
自己評価をつける際に、自信がなさすぎると正確な評価が出来ず損をすると思いますが、自分に甘すぎるのもちょっと考えものです。要は「すべてが最高評価」である例。
強気につけてもらうのは結構ですし、本当に全てにおいて優れているなら構わないのですが、強気の結果として全ての項目を最高にしてしまうと、「ちゃんと考えてつけたのか?」という疑念が沸いてしまい、逆に全体への信頼が揺らぎます。
何事もほどほどに。そして上に述べた「何に強みがあるのか」が伝わるかを意識してみてください。
自由記載欄(学生時代の専攻など)があるパターン
次に自由記載欄があるパターンです。私がこれまでに見た例はいずれも新卒か若手の方だったので、職務歴の浅い方に限定した形式なのかもしれません。詳しくは分かりません。
これは、採用側としては自己評価よりも情報が得られるので嬉しいです。派遣会社の方にはぜひとも400字ぐらいで経歴をまとめてもらう欄を設けて欲しいところです。
自由記載欄で気にする内容は一点「文章の構成」です。
研究や専攻の内容よりも、文章そのものの質が気になる
その方の研究内容が、私たちの業務内容に合っているかどうかはクリティカルとならない場合が多いです。よほどドンピシャの方がいれば別ですが。
それよりも、きちんとした文章が書けているか?ということは気にしてしまいます。
- 主語と述語が対応している?
- てにをはは大丈夫?
- 一文は短く、簡潔な分になっているか?
など、基本的な事柄なのですが、これがやばいと印象はかなり怪しくなります。文章が旨いから採用、とはなりませんが、足切りとなる可能性は否定できません。
もちろん添削はしてもらえると思うので、キチンと確認してみてください。
採用後にスキルシートの内容は気にしない
自己評価を強気に書けない方の心配な点として、「実際に働いてみて『自己評価と違う』と思われたらどうしよう」ということがあるかもしれません。
この点については、まったく気にしなくて大丈夫です。理由は以下の2点。
- 自己評価の内容はほとんど覚えていない
- 強気で書いてくることを見越している
順に説明します。
自己評価の内容は驚くほど覚えていない
私たちからすると、スキルシートの内容は選ばせていただく際の参考にはしますが、その細かい記載についてはすぐ忘れます。余程特徴的な内容が記載されていれば覚えているかもしれませんが、おおよそ「○○が出来そうな人」ぐらいの感覚であることが多いです。
あとは、選考から数日後に着任されるようなケースであれば覚えているかもしれませんが、実際は着任までにタイムラグがある方が多いのでそのようなことはほぼありません。
つまりはとんど覚えていない、ということになります。悩んで書いていただいたかもしれないのに申し訳ないですが、5段階で4か5か、ぐらいの差が重要なのは選考時までとなります。なので「スキルシートに書いてあることと全然違うじゃないか!」となることを心配する必要はありません。
だからと言って、全く未経験の技術をさもやったことがあるように書くのはクレームに直結するので止めておきましょう。
強気で書いてくることを見越している
あくまで自己評価ですし、恐らく「強気で書け」ということは派遣会社の方でも指導がされていると思っています。なので、ある程度強気で書いた上での自己評価であろうことはこちらも見越しています。
あとは、たとえ覚えていたとしてもあくまで自己評価なので、5段階の5だからといってエキスパートだとしていきなり手放しで仕事を任せることはしません。
選考の際の参考にはさせていただきますが、一緒に働くとなったからにはその評価は自らの目で行います。その結果、それまでに書いていた自己評価は全く参考にされませんのでご安心ください。
まとめ
派遣会社に提出するスキルシートは、選考の際のほぼ唯一の関係資料なので私たちもしっかり見させていただいています。基本的には以下の点に注意して記載してみてください。
- 自己評価は強気に、そしてメリハリがあるとなお良いでしょう
- 何が出来る人?特徴を示しましょう
- 自由記載ではちゃんとした文章を書きましょう
もし具体的な書き方の指導がない場合には、これらの点について、第三者の目にどう映っているか?というフィードバックをもらうようにすればドンドン改善されていくと思います。
参考になれば幸いです。