「〇歳までの・・・」みたいな不安を煽るタイトルの育児本はやめて欲しい

Kotetsu
Kotetsu
記事をご覧いただきありがとうございます。
4歳と2歳の二人の子の父親をやっています、こてつと申します。

親というのは誰もが未経験からスタートします。他人の子育てに積極的に関与した経験があれば別ですが、それは稀なケース。

特に一人目の時は、子育てのアレコレに関して悩みや不安がつきまといますよね。

そんな時に、育児書を参考に子育てのノウハウを勉強したり調べたりする人も多いと思います。我が家もそう。どんな本を手に取るかはその時の気分に左右されますが、知育や運動などについてたくさんの知育本が出ていることは知っています。

そんな中、本棚に並ぶ育児書のタイトルについてモヤっとすることがあります。

「〇歳までの△△」

「△△するなら〇歳までに」

のように、「〇歳までに」という年齢のリミットを示して購買を煽るタイトルの本です。減点思考な日本人に合った方法で多くの親御さんがイヤな思いをしているんじゃないかなと思っています。

あれ、本当に止めて欲しい。

「〇歳まで」にモヤっとする理由3つ

もやっと

このような記載がおそらくマーケティングとして有効なのでしょう。○○効果、とか名前がついてそう。実際に2歳10か月の子を持つ親として、「3歳までの」系育児書には日々心揺さぶられています。

ちなみに、2歳10ヶ月で「3歳までの△△」を見ても今さら感があるため買いませんが、隣に同じ△△で「4歳までの」があると「あ、こっちはあと1年2か月あるな」といって手を伸ばす可能性は高くなるかもしれませんね。

私が「〇歳までの」系育児書にモヤっとする理由は大きく以下の3つです。

  • 本当に〇歳の基準なのか
  • 子どもたちの個性を無視している
  • 減点思考で親が追い詰められる

順に説明します。

本当に〇歳の基準なのか

年齢が発達の目安として必要なのはわかります。

極端な例ではありますが、「3歳になっても歩けない」とか「5歳になっても喋れない」ならちょっと余りにも発達として遅れているので、何らかの介入が必要かもしれないと思うべきで、親として最低限の知識は持っておくべきだと思います。

でも、育児書のいう年齢での基準って、本当に気にすべき基準とはだいぶ異なっていますよね。「〇歳の誕生日迎えました~、今日からあなたはこの本対象外ね~」とスパッと切り捨てられるわけではないのなら、「〇歳までの」というタイトルは正しくないので止めて欲しいなと思います。

芸事(音楽とか)なら3歳までに始めなきゃ、というのを特によく聞きます。早い方がいいような気がするので理解できる部分もあるのですが、それって子どもの意向を汲み取ってやってることではない(親がやらせたいことをやらせてる場合が殆どだと思っています)ので、それを基準に言われてもなぁと思います。

言語学習は3歳までに?はぁ?という感じです。

子どもたちの個性を無視している

何歳でどんなことができるか、って完全に個性があることですよね。それを無視して「〇歳までの」と型にはめようとする感じも好きじゃない。

5歳の上の子のことですが、パズルや絵本が大好きです。パズルは200ピースとか、それに書かれている目安の年齢を見ると実年齢より上。しかし逆に絵本や紙芝居は対象年齢が低めの簡単なお話が好きな傾向があります。

そこで、「これは○○ちゃんには簡単すぎるよ」と5歳向けの絵本を持ってこさせることが親として正しいことなのでしょうか?

好き嫌いやできることには個性があるので、本人のやりたいようにやらせるのがいいのではないかと思っています。

減点思考で親が追い詰められる

基本的に「〇歳までに」本の構成は「『〇歳までに達成しておくべきこと』があってそれを達成しましょう、そのためには・・・」というスタンスです。

つまり、「あるべき姿を追い求めてそこに現状足りていないところを補う」という典型的な減点思考のハウツー本となります。

「減点思考なんて不要。うちの子は強みを伸ばすのよ」と考えられて、このような育児書を参考程度に出来る親ならまだいいかもしれません。しかしそうではない方、出来てないことを強調してつきつけられ、焦ってしまう親御さんも多いのではないでしょうか。

極論、親としてダメ出しされているような感覚に陥ってしまうことも。

親って基本褒められることがないので、自分でお金を出して買った本を読んでまで否定されるなんて辛すぎる。親が追い詰められているかもしれない、という気持ちを踏まえて書かれた育児書がどれぐらいあるのでしょうか。

こんな育児書がいい

子ども

私は、以下のような育児書が好きです。

年齢ではなく「できること」からの発展を示してくれる

「2歳になったらかけっこをしましょう」ではなく「歩けるようになったら走りましょう。走れるようになったら一緒にかけっこ遊びをしましょう」の方が発達の個性に合っていて読んでいてストレスがないと思います。

年齢を基準にしないので出来ていないことを親としてもマイナスに感じません。好きじゃないのね、と個性に応じた対応が出来る気がします。

目安の年齢は上限ではなく下限で知りたい

とはいえ、発達の目安としての年齢も重要な情報で、ここに完全に盲目的ではいけないということはもちろん理解しています。なので何らかの形で参考にはしたいのですが、「上限ではなく下限で伝える」ことが可能であればそうして欲しいです。

これはつまり「〇歳までの」ではなく「〇歳からの」系育児書ということになります。こちらの基準は低めに見積もった数字でいいと思います。

この書き方だと親の焦りを生まないので、購買行動を刺激しにくいのかもしれません。

しかし、実際に育児の参考にしようとするときには「これが出来てなきゃいけないのか」ではなく「こんな遊びもあるんだ、へぇ」と前向きに読むことが出来るので、中身を読むモチベーションも高まります。

逆に「〇歳までの」系育児書はやりたくもない教科の参考書みたいで、買いはするけど読まれないパターンが多そう。だって自分の出来てないことを淡々と指摘する本なんて読みたいと思わないですし。

まとめ

まとめ

育児は親の義務であり、それに必要な情報は親として責任を持って仕入れる必要があると思います。そして、不安を煽るマーケティング手法があることも分かっています。

親としては、育児書の内容を子どもに当てはめるのではなく、まずは我が子をよく見て、その幸せのために育児書を利用する、という基本的な考えを見失わないようにしていきたいなと思います。

参考になれば幸いです。