入居者募集における告知事項について

アパートの空室が残り一部屋になっています。

先日ウチ○ミを通して内見があったものの、「検討させていただきます」という連絡があったっきり進展なし。

もともと大したスペックの部屋でもなく、冷静に他の部屋と条件を比較されたら不利だと思っているので、あまり期待せず次の入居者さんを探したいところです。

そこで問題となるのが部屋の条件について。

この部屋では先日入居者さんがお亡くなりになっているのでした。

「心理的瑕疵」について

心理的瑕疵

「心理的瑕疵あり」の記載を望む管理会社

管理会社に募集をお願いすると「心理的瑕疵と記載していいか」という確認の連絡が来て、それは保留してもらっています。

「心理的瑕疵」という表現を避けたい理由は二つ。

一つは検索されやすそうな単語であること。「瑕疵」って不動産に関わらない方からしたらほとんど使うことがない単語です。つまり「これどういう意味?」と検索されることになりやすい。

もう一つはまず最初に出てくる意味が「自殺や他殺」など、何らかの事件性のある場合に用いられる表現となっていること。

つまりこちらの説明を聞くまでもなく、自分たちで単語の意味を調べて事件性の有無を判断されるのは機会損失となると考えたからです。

実際に検索すると、そのような項目、Webサイトが多くヒットします。

私の募集する部屋は自然死(「事件性はない」と警察からも回答をもらっています)であり、そのいずれにも該当しません。

では、全く何の告知も必要ないのでしょうか?

「心理的瑕疵」は受け手側の感情?

他のサイトを調べてみると、心理的瑕疵は受け手側の感情が重要だとありました。

心理的瑕疵あり物件とは

つまり、「それを聞いていなければ契約してなかったよ!」と言われてしまえばその契約が破棄される可能性があるため、事前に何でも伝えておこう、ということになります。

この点で考えると、「『前の入居者が部屋でなくなっていた』ことを事前に伝えないこと」は心理的瑕疵を主張する材料を与えることになるかもしれません。

ですので、その事に全く触れず、何もなかったかのようにして募集するのは得策でないと考えられます。何らかの記載はしておいた方がよさそうです。

「告知事項あり」で手を打つことに

結局、「告知事項あり」という記載を備考として入れてもらうことにしました。それによってそもそもの内見者は減ると思いますが、それは仕方がありません。

心理的瑕疵、と比べて意味も分かりやすい一方で、具体性に欠ける表現とでもあります。土地や建物の不備に関することなのか、周辺施設に関することなのか。

「つまりどういうこと?」という問い合わせを惹起する記載になると期待します。

「告知事項って何ですか?」という問い合わせに対する回答として「事件性はない自然死」であることまでを正確に伝えられないか、ということを期待しています。

それに加えて、「告知事項あり」の記載でハードルが上がっているので寧ろ「何だそんなことか」と「いい方のギャップ」を与えて成約率が上がったりしないかな、なんてことも考えています。都合よすぎですが。

いずれにせよ、「心理的瑕疵」と記載するより可能性があるのではないかという読みです。

まとめ

まとめ

入居者の方が亡くなった部屋は、事件性がない限りそのこと自体が「心理的瑕疵」にはあたらないと思われます。

しかし、「そんなこと聞いてない」と後から言われると厄介なので、少なくとも次の募集時には何らかの形で伝える必要があるのではと考えました。

「心理的瑕疵」という用語は検索される可能性が高い(「瑕疵」って普段使わない、、、)ことと、まず最初に入ってくる意味が自殺や他殺などの事件性のある内容であることから、誤解を防ぐためにもこの記載は止めにしました。

代わりに「告知事項あり」としました。

それでもいいという方が内見に来てくれることになるのでむしろ打率は上がる・・・?

さてどうなることやら。