【本感想】40歳から伸びる人、40歳で止まる人

こてつ
こてつ
記事をご覧いただきありがとうございます。
30代サラリーマンのこてつです。

今回の記事は、ふと手に取った本の紹介です。

川北義則著「40歳から伸びる人 40歳で止まる人」。

もう30代後半の私にとって、次を見据えて何か備えるべきことはあるかな?と参考にしようと思い手に取りました。

本書は不惑の40代をどう過ごすべきか、人生を豊かにするためのコツを全4章、50項目にわたり紹介しています。「人生の捉え方」「大人になること」「仕事との関係」「家庭でのありかた」など、幅広く紹介しています。

発行当時の著者の年齢は70歳、恐らく酸いも甘いも経験した人生の大先輩からの有難いアドバイスでした。

この本は2005年発行なのですが、時代は違えど人生の折り返し地点である40代です。

「どうあるべきか?」を考えるのは息苦しいけど、「どうあればより人生が楽しくなるか」という点で見ると、社会人として、男として、夫として、父としての在り方について気づきを与えてくれました。

以下に特に参考になったポイントについてまとめます。

単なる中古車になるか、クラシックカーになるか

車

クラシックカーとして古いけど価値のあるものになるかどうかは、作り手のこだわりにあるため、「自分という車」をいかにこだわって作り上げ、整えることが出来るかが大切だという主張でした。

世の中の流行を追いかけるのではなく、世の流れを注視しつつも立ち止まり、「これでいいのか、本筋を外れていないか」と頑固に本物を目指す武骨さを失わないことが大切だといいます。

やたらと流行を追随することはどこか軽薄に思えてしまう、という感覚は同じです。

文化を楽しめる素養を身につける

「50代になってからやろう」「リタイアしてからやろう」と考えていることは、大抵がいざそのタイミングになってもできません。いまを楽しめなければ、永久に楽しめません。

逆に、あとでやろうとしていることがあるなら、形は多少違えど今からでもできるはず。そう著者は主張しています。

特に本書で取り上げていたのが、人生のソフト(娯楽)をいかに楽しめるかということ。

「文化、芸術方面に対して一定の理解や見識がなければ成熟した大人とは言えない」という主張はとても耳が痛いです。演芸、演劇、舞踊を楽しむには素養がいるといいますし、「暇を楽しむには教養がいる」という言葉もあります。

今の時代は各種のサブスク型サービスによって、特に映像関連の芸術には手軽に触れることが出来ます。美術館に行くのもお金はさほどかかりません。

「大人なんだから美術館ぐらい」というスタンスだと少ししんどいですが、「世代を超えて愛されている文化というのは楽しいものなんだろうな」という興味を持つところから始めたいと思います。

服装の崩れは心の崩れ

文化

先ほどと同じく、耳が痛い項目です。

本書では若者の服装の崩れが、自傷行動や無気力、ひきこもりなどの自害行動の前兆となる心の崩れを表しているという文脈で語られていたが、40代としても服装の崩れ、乱れには気を遣うべきだと思いました。

心の崩れ、そして気品のようなものが服装を始めとした身だしなみにでるというのはよく聞く話です。さらに、それらが特に先端に表れるということも聞いたことがあります。爪、靴、頭髪、持ち物など。

これまで服装に全く興味がなく、衣類に対して無頓着で生きてきましたが、せめて身だしなみを整えるという意識は持ちたいと思います。男も自分磨きをしよう。

別の本ですが、何歳になっても「異性にモテたい」という気持ちをもつことが、その辺りへの気遣いを高めるモチベーションになるのだとか。ふむふむ。

仕事とのかかわり方

発行当時と比較しても、今はインターネットの発達とスマホの台頭によって、より「一人でやれるビジネス」が多様化していると思います。本業を大切にすることはマストだとしても、それ以外の稼ぎ方というのを模索すること自体は悪くないなと改めて思いました。

大切なのはその際の情報の選び方で、「無責任なリタイア情報に引っかかるな」という項目があるように、いつの時代もそういう詐欺ってあるんだなぁとしみじみしました。

「現役中に仕事と関係ない人脈を作っておけ」とも著者は述べています。いざ勤めを終えた後で何かをしようとしても、自分の人間関係が会社に依存したものだととたんに連絡が途絶えるということで、いかに趣味やその他の活動に取り組むことが大切かを感じさせられました。私の場合は趣味かな。

読書の大切さ

著者は「読みたい本」「流行の本」「古典(評価が定まった本)」を読むことが大切だと言います。

私に関していうと「読みたい本」をとにかく読むという傾向が強いように思えます。「古典」を読むことが圧倒的に少なく、流行の本については気が向けば、といった感じです。

今は図書館のフル活用(子どもたちも好き)と unlimitedにハマっているので、流行の本との相性は悪そう。一方で古典との相性は抜群ですね。

本を読むこと自体は好きだし、割と多読だし、これはこのまま続けていきたいなと思います。

友達のような親子なんて気持ち悪い

最後に家族とのかかわり方についても書かれていました。話は逸れますが、「ポテトサラダぐらい買ってきたらいいじゃないか」という件があり驚いている2020年9月です。

「子どもは最も親しい他人である」という言葉は、是非義母に聞かせてあげたいと思いました。

実際、我が子を愛して構いすぎるがあまり、「子どもが触れている世界は、間接的に自分の世界でもある」という感覚でいる親が一定数いるなと思っています。そんな人たちが子どもが結婚してからもあれこれ口を出す面倒な義両親(相手側から見て)になりますし、子離れできない親なんだと思います。

子どもは他人である、ということはもっと広く認知されて欲しい事柄ですね。

まとめ

読んでみた感想としては、「時代は違えど、大切なことは同じ」でした。

特にスマホが世に出る前の本である、という点を意識して読んでいたのですが、「携帯電話の普及で、、、」という記載はあったものの、特に時代錯誤を感じることもありませんでした。インターネット以前ならさすがに違ったのかも知れませんが。

あと読んでみて得られた気づきとしては、「文化、芸術を楽しめる素養」と「古典を読む」こと、そして「身だしなみ」について。これらは改めて意識して、行動していきたいと思いました。

何歳になっても、残りの人生で今が一番若い。

このことを頭において、また今日から楽しんでいこうと思います。

参考になれば幸いです。

40歳から伸びる人、40歳で止まる人 (PHP文庫)